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HAND WOVEN DENIM

インドメイドの生地が唯一無二の佇まいを体現するジャケット&パンツ

カジュアルアイテムのみならず、さまざまな日常の着こなしに取り入れられるデニム生地は、今や世界中のさまざまな場所で多種多様な方法で作られています。その中から、他にはない味わい深い表情を持つデニム生地を選び、ジャケットとパンツを作成。デニム好きに刺さるのはもちろんのこと、他とは一線を画すアイテムを探している人も是非手に取っていただきたいジャケット、パンツについて企画担当者がお伝えします。

 ― このジャケットとパンツに使われているデニム生地について教えてください。

「インド藍で染めた糸を使い、ハンドウーブンで作られた生地になります。“ハンドウーブン”とはその名の通り、人の手で作られた生地でして、手動の織り機を使っています。それによって機械でオートマチックに織り上げられた生地とは一味違った味わいが楽しめます。また独特の藍色はインド藍を使い、糸から本藍染めしました」

 ― この生地を選ばれた理由が知りたいのですが、その前に生地は具体的にどのように作られたのでしょうか?

「インドで作られた生地になります。手作業でさまざま工程を経て作られた糸をインド藍で染めたあとに、小さな村で手動の織り機を使ってゆっくりゆっくり手織りしていきます。一日に何百mも大量生産できる通常の機械織りに比べて、手織りで一日に織れる長さは多くて1mだそうです」

― 機械織りと比べると、とても気が遠くなる作業のように感じてしまいますね……。

「少しずつ織り上げていくので完成まで何日もかかるのですが、一日作業を終えて、また次の日に作業をするとき、前日と作業する人が変わることもありますし、同じ人が続けて織るとしてもそのときどきで力の入り方が変わったりすれば前日と同じ織り方はできません。そのせいで作業一つひとつの継ぎ目が跡となり、織り段が出てきます。
普通のデニムには見られない部分ですし、それこそ一般的なデニム生地と比べると、織りキズや織りムラと受け止められてしまうかもしれませんが、手織りでデニムを作っていく工程においてどうしても出てきてしまう現象であり、それは味わい深さでもある。それがこの生地を選んだ理由のひとつです」

 ― このアイテムを手に取る人へ、是非見て欲しいところはどこですか?

「今回の生地は経糸と緯糸の色が違うので織りの表情がより目立ちやすく、それがアイテムの個性になっていると思います。あとは手織りすることで生まれる、素朴な表情も魅力だと思います。通常のデニムは穿きこむことでその人それぞれの味わいや色落ちなど、独特の風合いが出てくると思いますが、ハンドウーブンの生地は、生地自体にそういった不均一、不均等な、手作業ならではの揺らぎとも言える味が個性として出ています」

 ― とてもストーリーのあるアイテムというか、普段の着こなしはもちろん、既存のワードローブにも影響しそうな逸品ですね。

「デニムという非常にポピュラーな素材ではありますが、インドならではの非効率な方法で作られる一種の工芸品と言えるような生地なので、ムラなどの生地の表情も味わいとして、楽しんで頂ければと思います」